三本線

気紛れに細々と書いてます。写真も増やしたいなぁ。

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気紛れに。


――これは望みを叶える物語。











冷たい空気。何処までも続く漆黒の闇。
日の光と縁遠いその場所に、すうっと一筋の光が現れた。
それは暗闇を溶かすように、少しずつ広がっていって。
人程の大きさで止まる。


“……やっと…………………”


遠くで水の滴り落ちる音がした。



*  *  *



壊れた時計が再び動き出す。

それは壊れた時のまま、遅れた時に追いつく事もなく、誰かが針を直す事もなく、偽りの時を刻み続ける。

噛み合った歯車たちが壊れる、その時まで―――――



*  *  *



声が聞こえた。
どこか遠い所で、誰かが自分を呼ぶ声が。
この声を自分は知っている。
ずっと前にも聞いた事のある、懐かしい声だ。
なのに、どうして。
答えがあるはずの遠い記憶のその先は、真っ黒に塗り潰されてしまっている。
普段なら、仕方のない事だと、気にもしていなかったのに。
今回は違った。この声が聞こえた懐かしさとは別の、得体の知れない感情が胸の奥からこみ上げてくる。これは――――



一瞬にして彼女は悟った。


POKE
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